カエルの楽園

百田尚樹 著 / 

 

ここはほんとうに楽園なのだろうか…

  

絶対的な掟「三戒」により平和と秩序を守る国。

そこは薬園と呼ばれ、人々はそれを盲目的に享受する。

  

しかし、その国を脅かす脅威が目の前に迫ってきた時、その「三戒」により国は守れるのだろうか。

  

人々は、恐怖や不安が押し寄せてくると、考えることをやめ、歩みを止める。

そして救いを求めて、目の前にある藁を掴もうとする。

  

群集心理の危うさ、愚かさを痛切に感じさせる。

また群集心理を利用し、権力に任せ、思うがままに誘導し、崩壊へと導く指導者とそれに熱狂乱舞する群衆。

  

本当の敵は、迫り来る恐怖ではなく、群衆の中にある狂気。

  

顔のない人々、思考停止の愚かさ、国という巨大組織の脆弱さ…

  

我々の住む国は果たしてどうだろうか。

  

★ハッとしてグッとポイント★

最大の悲劇は、良心的な愚かさによってもたらされる。

読んだら忘れないための備忘録

歳を重ねるにつて、読んだ端からすぐ忘れては、本屋でお気に入りの本を手に取り、帰ってみたら、自宅の本棚に全く同じものがある光景に辟易してしまう。 そんな負の連鎖を極力避けるべく、またせっかくの学びをより確かなものにするための備忘録です。

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