伝え方が9割
佐々木圭一 著 /
コトバは「思いつく」のではなく、「つくる」ことができる。
例えセンスやひらめきが無くとも、強いコトバをつくれる法則を身につければ、誰もがプロに近い味を出せるコトバをつくりだせる。
それはさながら料理のレシピのようなもの。
例えば、自分の要求を他人に了承して欲しい時、
「デートしてください」より
「驚くほど美味いパスタの店があるんだけど、行かない?」
の方がはるかにイエスという可能性が高い。
相手がパスタ好きで、新しいもの好きならなおベター。
要点は相手のメリットと一致するお願いをするということ。
どちらもデートするという形には変わりないわけです。
例えば、飛行機の機内アナウンスで、
「後方のお客様、前のお客様が出られるまで、お席でお待ちください」より
「後方のお客様、お時間がかかってしまうので、ごゆっくり、お支度ください」
どうです?後者の方がイライラしませんよね。
「待つ」ことが「支度」に変わっただけで、伝わり方がガラッと変わる。
例えば、禁止事項を伝える場合、
「チカンに注意!」より
「住民のみなさんのご協力で、チカンを逮捕できました。ありがとうございます」
後者の方が圧倒的にチカンの出没率が減ります。
チカンにとっては、自分を捕まえるために住民が一体になって 目を光らせている…となります。
要点は相手(チカン)の頭の中を想像してつくる、その視点がつかめればコトバは一気に強くなる。
さらに、
「トイレをきれいに使ってください」より
「トイレをきれいに使っていただき、ありがとうございます」
一言、「感謝」が入ると、人はお願いを拒否しずらくなる。
どうです?
同じコトバでも、伝え方によって、ノーのものをイエスに変えたり、人の心を動かす強いコトバになります。
溢れかえる情報の中で、個性のない普通のコトバは無視されるどころか、なかったものとして扱われる。
今こそ、コトバ磨きが必要な時代とも言えます。
企画書を書いたり、プレゼンをしたり、接客したり、友達付き合いにおいても、あらゆるシーンで伝え方は非常に重要です。
ワイドショーを見れば、政治家の軽々しい失言が目立ち、落胆させられることが多くて残念でならないが、こういう人たちこそ、伝え方の基礎を学び直したい方がいいのではなかろうか。
★ハッとしてグッとポイント★
人生の決めどころで、狙ってスマッシュを打てるようになれ!
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