仁義なき宅配
横山増生 著 /
宅配業界全体で年間40億個!近い宅配荷物を運ぶ現在、もはや宅配便は、電機や水道と同等の我々の生活になくてはならない「社会のインフラ」となっている。
しかし一方で、宅配便がどのようにして運ばれ、どういう仕組みで我々の家へと導かれるのか、あまり深く考えたことはない。
そこには宅配業界に渦巻く、様々な駆け引き、壮絶な競争が存在する・・・
宅配荷物を取り扱うシェア争いで、トップを走り続けるのがヤマト運輸、それを追う佐川急便、そして日本郵便と続く。
なんとその三社で、市場の九割以上を握りながらも、日々、激しくしのぎを削っているのである。
例えば、通信販売のアマゾンによる「送料無料」という底なしの運賃のダンピング(値下げ)合戦!ヤマト と佐川がお互いの首を絞め合う結果、佐川がこれでは体力が持ちません・・・とアマゾンから撤退!
ヤマトのクール他急便では、なまものを長時間常温で放置!適正な温度で管理していなかった事実が朝日新聞にすっぱ抜かれたり!
日本郵便が本格的に宅配業に打って出た矢先、最初の一週間で、大規模な遅配という大失態を起こしたり!
これら全て、無尽蔵の運賃コストダウン、人件費の削減、労働環境の悪化がもたらした負の連鎖に他ならない。
そう、今や強大な運送市場は、パンク寸前なんです!
そういう事実を踏まえた上でも、決められた日時に確実に届けられる精度の高さは誇るべきところなんですが、余りにも過剰なサービスはほどほどに、適正な運送料金で。
★ハッとしてグッとポイント★
希望した日時に確実に届く荷物、これって考えれば凄い努力の結晶なんだな。
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