商品よりも「あと味」を先に売りなさい

大薙勝 著 / 

 

接客業に携わる人間として、お客さんに対する心構えとかサービスだとかを日々考えながら接しているつもりですが、忙しい時期や仕事が重なって心に余裕がなくなってくると、そうもいかなくなる。


どんな状況下であっても、ベストなサービスが出来るようになるべきだと接客に関する著書は定期的に読むものとします。

下降気味の自身の接客業務の戒めとともに。

  

そもそも、お客さんが持ち帰るものは商品(サービス)だけではない。

例えお買い上げがなくても、もっと重要なものを持ち帰っています。

それは、スタッフの人間性も含めた「この店に来て良かった」という気持ち、「あと味」です。

  

どうしても接客業をしていると、その商品(サービス)の売り込みに傾倒しがちですが、お客さんはとっては商品(サービス)だけではなく、このお店でいいのか?このお店で買いたいのか?という欲求が必ずあります。

 

このお店で食事したい、このお店で服を買いたい、このお店で本を買いたい・・・

 

極端に言えば、別に今日買ってもらわなくてもいい、今日は楽しんでもらおうという気持ちから、精神的な余裕が生まれ、細やかな接客に繋がります。

 

お客さんひとりひとりの欲求は十人十色、実に様々。

その欲求に応えるためには、常識(マニュアル)ではまかない切れないことも度々あると思います。

 

そこで「常識」とは一体なんなのか?

一般の社会人が共通に持つ知識、価値観、判断力のこと。

さらにでは「良識」とは?

物事に対する健全な考え方、健全な判断力のこと。

 

そうです、常識でまかない切れない欲求は良識でカバーすればいい。

「こうしたら相手が喜ぶ」「こうしたら相手が嫌な気持ちになる」ということをその各場面で判断し行動すればいい。

 

つまり「良識」とはマニュアルには書かれないものではあるが、どの世界でも、どんな場面でも通じる「人として当たり前なこと」と言えるのではないでしょうか。

 

良識を身につけるということは、自然な「心づかい」が出来るとうこと。

これは接客業に関わらず、人と接する上でとても大切なことである。

  

★ハッとしてグッとポイント★

「常識」は時代や世代、国によって異なる場合があるが、「良識」は、その「常識」が正しいか否かの疑問が持てる知恵である。

読んだら忘れないための備忘録

歳を重ねるにつて、読んだ端からすぐ忘れては、本屋でお気に入りの本を手に取り、帰ってみたら、自宅の本棚に全く同じものがある光景に辟易してしまう。 そんな負の連鎖を極力避けるべく、またせっかくの学びをより確かなものにするための備忘録です。

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