成功者の告白
神田昌典 著 /
大きな夢を持ち、前向きに頑張れば必ず成功する。
そのような成功法則を実践することはあながち間違ってはいない。
その結果、経済的には豊かにはなったが、けしてハッピーエンドで終わるとは限らない。
成功に向かう道には数々の地雷が埋まっていて、避けきれずに障害に見舞われることが往々にしてある。
この物語は、成功者の輝かしい業績の物語ではない。
ビジネスで光が当たれば、その部分で影となる出来事が必ず噴出する。
その成功者のダークサイドに踏み込んだ物語である。
ビジネスの成長期には、全ての時間を仕事に費やし、家庭の時間をないがしろにする。
それによって、家族に不協和音が出始め、離婚するケースがある。
現にカリスマ経営者の家庭が崩壊している例は非常に多い。
ビジネスが成熟期になってくると、会社内での人間関係が悪化する。
社員が病欠しがちだったり、遅刻しがち、社員が居着かない、サービスの質の低下、社員のモラルダウン、果ては社員が社長の悪口を言いだす。
そして、社員の謀反に繋がっていく。
これは、売上や業績ばかりに意識がいき、全体を見渡せる会社のマネジメントが出来ていないからだ。
このように企業の成長シナリオの展開には、実はある一定のパターンがある。
著者は実体験を元に、数々の企業にリサーチをした結果、多少の違いはあれども、ほとんどがこのようなパターンに集約されることを知る。
これはけして偶然なことではない。
大切なことは、このパターンを知れば、パターンから抜け出すことが出来るということ。
地雷が埋まっている道を進んでいることを知れば、それに対処することが出来る。
しかしながら、困難や障害を避けることは出来ない、だが上手に乗り越えることは出来る。
そこを乗り越えた時に、想像を超えた景色が広がり、新たな成長を生む。
★ハッとしてグッとポイント★
偶然を偶然とみなすな。
偶然の意味を知れ
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