満願

米澤穂信 著 / 


出す本、出す本が、必ずその年のミステリーランキングの上位に常に位置し、数々の賞を受賞する、押しも押されぬ人気ミステリー作家のひとり、米澤氏の傑作短篇集。


当本には、六篇の物語が収められているが、どれも独特の個性を持ち、奥深い人間ドラマが垣間見れる。


主題も様々で、殺人に至る動機も切実で、毒々しいものがあり、どの作品も、一本の映画に匹敵する輝きを持つ。

それ程、個々の作品の完成度が高いのだ。


描かれる謎は、けして巨大なものではなく、発端はごく小さなもの。

そのほんの僅かな棘が、読む者の関心を引っかける。


主人公の心理描写、動機の味付け、文体、構成、どれをとっても抜群の切れ味で、一気に虜になることでしょう。


★ハッとしてグッとポイント★

ちなみにこちらの短編集も、山本周五郎賞受賞である。

読んだら忘れないための備忘録

歳を重ねるにつて、読んだ端からすぐ忘れては、本屋でお気に入りの本を手に取り、帰ってみたら、自宅の本棚に全く同じものがある光景に辟易してしまう。 そんな負の連鎖を極力避けるべく、またせっかくの学びをより確かなものにするための備忘録です。

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