イーロン・マスク 未来を創る男
アシュリー・バンス 著 /
みなさんは、イーロン・マスクという男をご存知だろうか。
ジョブス、ザッカーバーグ、ゲイツの名は知ってはいるのだが…という人が大半ではないだろうか。
かく言う私も、当本を目にするまでは、彼の存在を詳しくは知らなかった。
そう、何を隠そう彼こそが、今最も注目すべき未来を創る経営者だと言われている。
イーロン・マスク、彼ももれなくIT創世記の申し子であり、若かりし頃にインターネット上の金融システム、「ペイパル」を作り上げ、莫大の資産を築く。
その後、その資金を元に彼が取り組もうとしたのが、宇宙産業だった。
宇宙産業と言えば、もはや国家レベルでの事業になるのだが、彼は独学で学び、「スペースX」という企業を興し、民間でロケットを打ち上げようとした。
何度も失敗を繰り返し、資産も底を尽きかけ、周りからは「金持ちの道楽に過ぎない」「とんでもない大ボラ吹きだ」と冷ややかな目にさらされながら、ついに100%内製化によるロケットを打ち上げてしまう。
現在では、顧客にNASAの名前が連なり、宇宙ステーションに物資を運ぶビジネスを繰り広げ、民間での人工衛星も打ち上げる巨大な産業となっている。
またコストを従来の10分の1にまでカットし、宇宙産業を身近になものとした。
現在では、打ち上げたらまた戻ってくる、再利用可能ロケットを開発中である。
また、自動車産業にも参入し、「テスラモーターズ」という企業を興し、時速100キロに到達する時間約4秒という、高性能の100%電気自動車をも開発する。
そして、そのモンスターマシンを市場に打ち出し、メルセデス、BMW、トヨタなどの大企業を押し退け、その年の話題と各賞を独占する。
さらに彼の歩みは止まらない。
次はエネルギー産業である。
巨大なソーラーパネルを使って、エネルギーを供給するソーラーシティを計画。
テスラ車のオーナーには、無料でこの充電スタンドを供給し、ガソリンを一切必要としない新たなシステムを構築していく。
イーロン・マスクという男は、この未だに既存勢力を守ろうとする宇宙、自動車、太陽光とい業界の規制と煩雑な手続きと闘い、風穴を開け続けてきた。
もともとコンピューターオタクだったひとりの男が、全く一から独学で築き上げれる範疇を軽く飛び越えてしまっている。
そこには、驚異的な頭脳と集中力、激し過ぎる情熱とパワーで、「不可能」を次々と実現させる男の姿がある。
「常に開拓を続けるアメリカンスピリットを取り戻し、人類に希望を与えたい」
彼は今でも前人未到の挑戦を続け、将来的には火星に人類を移住させる構想を着々と大真面目に実行中である。
★ハッとしてグッとポイント★
ゲイツとジョブスのふたりを掛け合わせて、バージョンアップしたのがマスクだ。
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