僕が殺した人と僕を殺した人
東山彰良 著 /
2015年冬、アメリカで7人もの少年ばかりを殺害した連続殺人鬼「サックマン」が逮捕された。
私はこの男を知っている。
30年前の台湾で、共に過酷な時代を過ごした、あの少年だったー
1984年の台湾、4人の少年たちは、それぞれの家庭環境に問題を抱えながら、時に笑い合い、時に励まし合い、時に反発し合いながら、日々を送る。
僕たちはこれからどうやって生きていくべきか。
地べたにしがみつく様にがむしゃらに前に進む少年たち。
しかし、ある事件をきっかけに少年たちの時は止まる。
夏休みの終わる2日前、ぼくたちの人生は、ここから大きく狂いはじめたんだ。
連続殺人鬼「サックマン」が繋ぐ過去と未来の対比が、スリリングな展開と共に、少年たちの光と闇を照らし出す。
台湾での少年時代のみずみずしい青春時代の描写が素晴らし反面、現在の残酷な真実に直面する驚きは、圧倒的です。
話の導入部からラストまで、一気読み必至の物語。
★ハッとしてグッとポイント★
この30年間、私たちはずっと同じ場所に囚われてきた。
それほどまでに私たちの少年時代は力強く、絆はあらゆる意味で太く、強く、どんなことにもへこたれやしない。
0コメント