熱帯
森見登美彦 著 /
「この本を最後まで読んだ人間はいない」
ミステリー好きの読者が集まる「沈黙読書会」で、その謎の本「熱帯」が多くの者を虜にしていく。
続きを読もうと枕元に置いていたら、次の日には忽然と無くなっていた…
物語を思い出そうとするが、ラストまで辿り着かない…
その本は、本当の存在するのか?
それとも幻なのか、いや、自らが作り上げた創造物なのか…
様々な謎を抱えながら、「熱帯」の作者である、ある男の足取りを追って行く。
そこに待っていたのは果たしない謎の荒野。
「熱帯」が放ち続ける物語が、ありとあらゆる扉を開け、我々を持ち構えている。
そして、その冒険は、いつしか妄想の大海原を駆けめぐり、謎の源流へ。
謎を追えば追うほど、深まり、物語が進めば進むほど、広がりを見せる。
様々なギミックと構成で、読者を飽くなき探求の旅に連れて行ってくれます。
きっと、アニメ化すれば、いい味出すな、という作品でした。
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