評価基準
西尾太 著 /
給与、昇進、ボーナス、移動、左遷やリストラ、会社人生の全ては「人事評価」によって決まる。
働く側にしてみれば、会社が自分に何を求め、何をすれば評価されるのか、その基準をはっきり示されれば、目標や努力の方向性が掴める。
また、評価する側にとっても、個々の成長を具体的に施すことで、業績が上がり、会社の発展に繋がり、評価者自身のメリットにもなる。
しかし、大多数の企業では、明確な基準がないまま、「好き嫌い」も含めた上司の個人的な主観で、人事評価が行われているのが実情である。
成長している元気のいい企業の人事制度の根底には、普遍的な「評価基準」というものが必ず存在する。
人事制度とは決して、人を裁くものではない。
個々の能力を伸ばす「人を成長させる仕組み」に他ならない。
評価される側、評価する側、双方のニーズを「見える化」する。
人事制度の目的は、「褒めるべきポイント」と「これから育成すべきポイント」を明確にする仕組みを確立すること。
評価と育成は、表裏一体であり、自分に出来ること、出来ないことが明確になると、人は気付いて自然に育つもの。
評価制度の目的は、給与決定ではなく、それは結果であり、真の目的は「育成」にある。
逆に人事評価に対する不信感は、すなはち会社への不信感に繋がり、仕事への意欲も、成長したいと願う向上心も失わせてしまう。
人事制度が変われば、人が変わり、会社も変わる。
人事評価とは、決してネガティブなものではない。
人が成長し、自由を手にするためのポジティブな道標なのです。
★ハッとしてグッとポイント★
過去のやり方にすがってしまうと、それ以上の成長はない。
どんなに素晴らしい過去であっても、評価されるのは常に「今」の自分である。
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